2010年10月
2010年10月29日
第23回東京国際女性映画祭
10月23日から、麹町のセルバンデス文化センターで開催されている東京国際女性映画祭へ行った。3年前の第20回目に私の作品である『心理学者 原口鶴子の青春』が、はじめて一般公開された思い出のある映画祭だ。上映日、前売りチケットが完売し、当日売りを買ってくださるお客様の列を見たときの感激は昨日のように覚えている。
今回は上映作品も少なく、日本映画が羽田澄子さんの作品と映像学校の学生の作品だけと、少し寂しいが、私が観た劇映画『木洩れ日の家で』(ポーランド)と『Take My Eyes』(スペイン)は両方とも見ごたえ十分の面白い作品だった。
『木洩れ日の家で』は大きな木造の屋敷で暮らす90過ぎの女性と愛犬の淡々とした日々をモノクロで描いたもの。ポーランドの名高い女優で当時91歳のダヌタ・シャフラルスカが魅力的に演じていた。犬の演技も最高。木洩れ日の美しさがモノクロ画面にさまざまな形で現れ、人生の終焉を物悲しくも希望をもって映像化していた。
『Take My Eyes』はDV(ドメステック・バイオレンス)を扱ったもの。DV夫に半殺しの目にあい、妹の家に逃げるが、懲りずにまた夫の元に戻る妻の相互依存の姿が緊張感のあるドラマの中でじっくりと描かれていた。DV問題は日本ではあまり深刻に受け止められていないが、ニュースになる事件の多くはこの問題がからんでいる。上映後のDVに詳しい専門家の方のトークでは、日本は韓国などに比べ、子どものDV教育が立ち遅れているとのこと。せめて中学からキチンと学校で教えてほしい。DV教育をうけていると、自分が思春期になり、女性に暴力を振るってしまったとき、これはDVかもしれないと、自覚できるらしい。また、女性も暴力を振るうからお互い様という考えがあるが、統計によると暴力の被害者の96パーセントは男性から女性や子どもへの暴力で、DVで女性が3日に一人殺されているそうだ。暴力を自分への愛情と考えてたり、この人は私がいないとダメになると信じてる女性たち、はやく目を開けてほしい。
今回は上映作品も少なく、日本映画が羽田澄子さんの作品と映像学校の学生の作品だけと、少し寂しいが、私が観た劇映画『木洩れ日の家で』(ポーランド)と『Take My Eyes』(スペイン)は両方とも見ごたえ十分の面白い作品だった。
『木洩れ日の家で』は大きな木造の屋敷で暮らす90過ぎの女性と愛犬の淡々とした日々をモノクロで描いたもの。ポーランドの名高い女優で当時91歳のダヌタ・シャフラルスカが魅力的に演じていた。犬の演技も最高。木洩れ日の美しさがモノクロ画面にさまざまな形で現れ、人生の終焉を物悲しくも希望をもって映像化していた。
『Take My Eyes』はDV(ドメステック・バイオレンス)を扱ったもの。DV夫に半殺しの目にあい、妹の家に逃げるが、懲りずにまた夫の元に戻る妻の相互依存の姿が緊張感のあるドラマの中でじっくりと描かれていた。DV問題は日本ではあまり深刻に受け止められていないが、ニュースになる事件の多くはこの問題がからんでいる。上映後のDVに詳しい専門家の方のトークでは、日本は韓国などに比べ、子どものDV教育が立ち遅れているとのこと。せめて中学からキチンと学校で教えてほしい。DV教育をうけていると、自分が思春期になり、女性に暴力を振るってしまったとき、これはDVかもしれないと、自覚できるらしい。また、女性も暴力を振るうからお互い様という考えがあるが、統計によると暴力の被害者の96パーセントは男性から女性や子どもへの暴力で、DVで女性が3日に一人殺されているそうだ。暴力を自分への愛情と考えてたり、この人は私がいないとダメになると信じてる女性たち、はやく目を開けてほしい。
2010年10月10日
10/8エクレールお菓子放浪記、宮城県開始
10月8日、製作スタッフ一同および役者さんが乗ったロケバス隊が新宿スバルビル前を出発、福島県白河の南湖公園での撮影を経て、夕方、石巻市のビジネスホテルに到着。撮影隊一行はこれから約1ケ月ここで、そのあと北海道砂川市に移り、「エクレールお菓子放浪記」の撮影に取り組む。ホテル2階にスタッフ連絡室を設け、壁一面にスケジュール、連絡事項、映画製作が一面にのった新聞記事などが貼られ、支援の方々からの差し入れが積まれ、さながら選挙事務所のようだ。
作品のメイン舞台となる戦前の上野や谷中の町の一角が、宮城県黒川郡富谷町に作られた。明治時代からの内ケ崎醤油屋敷跡地(重要文化財)の向かいに建つ醤油蔵や井戸、民家(従業員の方が住んでいたものか?)の場所を監督はじめスタッフがロケハンで偶然見つけたものだ。まるで、撮影所内のオープンセットのように映画にぴったり。美術担当の方たちの指導のもと、地元の大学の映像学科や建築を勉強する学生たちがボランティアで手伝って町を再現した。
昨日の10月9日は富谷のお祭り。オープンセットも解放されたが、早くから地元の人々が見物に訪れ、ご協力くださっている役所の方々も、その賑わいに驚いていた。午後二時からはスペシャルイベントで監督と主役の吉井一肇君のトークが行われ、地元との親交を深めた。雨が降りそうな曇り空にもかかわらずテントに入りきれないほどの人々が集まり、最後にはサプライズで一肇君が生の「お菓子と娘」の歌を披露。あまりの澄んだ美しい声に感動し涙ぐむ人々。映画撮影が行われるのは初めてとのことで、町をあげての歓迎は撮影隊に大きな励みとなった。いい作品にしよう!嬉しいスタートだ。
本日10日は、葦が茂る川を、アキオが少年二人とともに舟にのせられて感化院に向かうシーンの撮影。北上川の水辺公園に船着場が作られ、ホンモノの船頭さんも出演。朝の雨で撮影が危ぶまれたが、灰色の雲の下でリハーサルを繰り返すうちに、晴れ間が現れ、どんどん気温が上がり、昼前には青空に!前日、近藤監督が「僕は晴れ男です」と真面目に言うのを聞いて、「またまたスタッフを安心させるために言ってるんだわ」と聞いていたが、念力のように太陽が現れたので、スタッフ一同驚いてしまった。
夜は大きなホテルのオーナーさんのご厚意で石巻市長、登米市長も参加されて、「エクレールお菓子放浪記」の歓迎パーティが開かれた。市長さんや、支援団体の代表の方々、ロケセット作りにボランティアで参加している地元の大学の学生さん、先生たちとスタッフ一同が顔を合わせ、映画の成功に向けて交流した。
作品のメイン舞台となる戦前の上野や谷中の町の一角が、宮城県黒川郡富谷町に作られた。明治時代からの内ケ崎醤油屋敷跡地(重要文化財)の向かいに建つ醤油蔵や井戸、民家(従業員の方が住んでいたものか?)の場所を監督はじめスタッフがロケハンで偶然見つけたものだ。まるで、撮影所内のオープンセットのように映画にぴったり。美術担当の方たちの指導のもと、地元の大学の映像学科や建築を勉強する学生たちがボランティアで手伝って町を再現した。
昨日の10月9日は富谷のお祭り。オープンセットも解放されたが、早くから地元の人々が見物に訪れ、ご協力くださっている役所の方々も、その賑わいに驚いていた。午後二時からはスペシャルイベントで監督と主役の吉井一肇君のトークが行われ、地元との親交を深めた。雨が降りそうな曇り空にもかかわらずテントに入りきれないほどの人々が集まり、最後にはサプライズで一肇君が生の「お菓子と娘」の歌を披露。あまりの澄んだ美しい声に感動し涙ぐむ人々。映画撮影が行われるのは初めてとのことで、町をあげての歓迎は撮影隊に大きな励みとなった。いい作品にしよう!嬉しいスタートだ。
本日10日は、葦が茂る川を、アキオが少年二人とともに舟にのせられて感化院に向かうシーンの撮影。北上川の水辺公園に船着場が作られ、ホンモノの船頭さんも出演。朝の雨で撮影が危ぶまれたが、灰色の雲の下でリハーサルを繰り返すうちに、晴れ間が現れ、どんどん気温が上がり、昼前には青空に!前日、近藤監督が「僕は晴れ男です」と真面目に言うのを聞いて、「またまたスタッフを安心させるために言ってるんだわ」と聞いていたが、念力のように太陽が現れたので、スタッフ一同驚いてしまった。
夜は大きなホテルのオーナーさんのご厚意で石巻市長、登米市長も参加されて、「エクレールお菓子放浪記」の歓迎パーティが開かれた。市長さんや、支援団体の代表の方々、ロケセット作りにボランティアで参加している地元の大学の学生さん、先生たちとスタッフ一同が顔を合わせ、映画の成功に向けて交流した。