2009年05月

2009年05月30日

1909年の写真見つかる

イメージ 1

先日、鶴子さんのお姉さんのお孫さんと連絡がとれ、1909年にニューヨークの鶴子さんがお姉さんに送った写真があるとのことで、会って見せていただいた。
最初はダンスパーティの写真かと思ったが、「楽しき思い出」の記述と付き合わせたところ、留学3年目にシルバーベイというところで開催されたYWCAの大きな集会に参加した時の写真であることがわかった。(写真の無断掲載・転用はご遠慮願います)


コロンビア大学だけでなくバッサー大やウェルズリー大などの女子大生が集まっていた。舞台の椅子に10名ほどお客さまに向かって座っている女性たちの中の一人が鶴子さんのようだ。よく見ると、舞台にいるのはアジア系、アフリカ系の女子学生が多い。当時としては珍しいので皆に紹介されていたのか、自分たちの国について説明していたのか。

それにしても、100年前です……ここで、さまざまな討議が行われたとのことですが、どんなことが話しあわれたのか、興味が膨らむ。

貴重なお写真は鶴子さんのお姉さんである「じゅん」さんが、建築家であるご長男が満鉄で仕事するために満州に渡った時も持っていった。じゅんさんは敗戦後、満州でお亡くなりなり、ご長男一家が、「大切なもの」だからと、引き上げ船に乗る時もお骨とともに写真をリュックに入れてきたとのこと。

ご長男一家は夫婦と子ども5人。藤原てい子著「流れる星は生きている」そのままの、命からがらの引き上げだった。そういう中、大切に保管されていた写真をみせていただき、明治から大正、昭和の歴史、人と人とのつながり、厳しい現実の中にも家族、肉親の愛のようなものが伝わり感無量になった。


2009年05月20日

神戸公開と新型インフルエンザ

神戸アートビレッジセンターで16日から22日まで公開されている。16日は舞台挨拶に朝一番の新幹線で新神戸に向かい、開映時間4時35分までだいぶ時間があったので三宮でショッピング、昼食のおでん定食(おいしかったあ!)、そして阪急電鉄で新開地へ。読売新聞も出してくれたようだし(取材を受けてスチール写真も送った)、ラジオ関西で映画紹介もしてくれた(担当者の方が電話をくださった)。6ヶ月準備してマスコミも紹介してくれて、やっと待ちに待った神戸公開だった。

ところが、支配人さんが心配そうな顔で出てきた。
なんと未明に神戸市長が記者会見し、海外渡航未経験の高校生の新型インフルエンザ感染が確認されたと発表したそうだ。神戸祭は即中止、学校は閉鎖、映画館などイベント系は中止通達がでるかもしれないと待機していたとのこと。映画館は通常通りOKが出てほっとしたところだったが、お客さまがこういう状態でどれだけいらしてくれるか…。確かに映画館も私も大打撃だ。

初日はそれでも二桁のお客さまがご来場された。本当にこのような状態のとき、いらしてくださった皆様の顔をみて、嬉しさと感謝の気持ちで一杯になった。不安はあったが感染パニックも次第に収まるだろうと願って、その日、東京に帰ってきた。
が、次の日から2,3日は神戸市感染の報道パニック。日本の全マスコミが関西を病原菌の塊のように報道しパニックを煽った。息子たちまで「お母さん、よりによってタイミングよく…」と言う始末。私自身、人前でお話するようになってから、喉が弱いので、外出時はマスクを離さず、今回も三宮をマスクをして歩いていたが、ほとんどマスクをしている人はいなかった。ところが、翌朝のテレビでは新神戸も三宮もマスク、マスク、マスク…。学校は大学から小学校まで閉鎖、市民は外出を自粛し、子どもは外へ出さず…

だが、経済的打撃が大きすぎたとわかったのか、あるいは煽りすぎて医療施設がパンク状態になったのか、日がたつごとに報道自体がトーンダウンしてきた。最初の成田の時は飛行機座席のまわり2メートルでしたか、その範囲にいた人は10日間ホテルで隔離され、感染者も隔離状態のまま病院へ移動していたのに、神戸市感染報道の数日後には感染者は歩いて家に戻り、寝ていなさい!冬の通常のインフルエンザとかわりなし!ってことになっている。いくらなんでも、あの騒ぎはなんだったのだろう。確かに、ウィルス感染は最初にオーバーくらいに知らしめて国民の危機意識を喚起し、封じ込めることが大切なことはわかるのですが…。

とういうわけで、神戸市の学校閉鎖がとけるのは1週間後、つまり私の映画公開が終わると同時。本当に悔やんでも仕方ないが、残念だ。努力しても報われないことってあるんだなあ。でもバタバタ人が死んでいかなくてよかった。ただ東京はどうなのか。これだけ交通網がすすんでる島国で、神戸市、大阪、京都だけが集中的に感染者が多いってことは有り得ないだろう。人口密度から行っても東京にだって感染者はいる筈だ。単に、発表しないだけなのだろうか。

よくわからないが、こう書きながらも夜送られてくる観客数のデータが気になるところである。
ぜひ、神戸の皆様、お時間があったら神戸アートビレッジセンターへお出かけくださいね。22日まで上映しております。スタッフの皆様も身体に気をつけてく頑張ってください。。